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【レビュー】「新約 とある魔術の禁書目録」12巻感想!浜面かっこいい!

電子書籍読む時間があまり無くて見事に10周くらいの勢いで周回遅れですが、久しぶりに続きからレビューしていこうと思います!

※以下はレビューなのでネタバレも含みます

 

あらすじ

今回はフレンダ回です!

といってもフレンダはだいぶ前にフレ/ンダされてしまっているので、それを受けてのお話。フレンダがアイテムとして動いていない時に知り合った1人の少年が関わる話ですね。

気弱でナヨナヨしてて女の子か男の子かもわからない少年・加納神華が突如自分の前から消えてしまった友達、フレンダの手がかりを探すために、正体不明の学園都市第6位、藍花悦と身分を偽って潜入したダイヤノイドで事件に巻き込まれていく様が描かれています。

………なのですが、

ぶっちゃけ今回はほぼ上条当麻と浜面仕上のヒーロー2人に自分はフォーカスされてしまいました。

なので物語全体の感想というよりは2人のお話を中心にレビューしています←

上条当麻vs浜面仕上

おなじみ上条家でのドタバタパートの影響でダイヤノイドに来ていた上条当麻、それにアルバイトでダイヤノイドに来ていた浜面仕上がお互いの信念をかけて闘うことになる熱いパート!

敵であるサンジェルマンを魔神と思っている上条当麻はサンジェルマンと接触しそうになっている浜面仕上に、一旦止まるよう説得します。魔神とのヘタな接触は一回で世界が終わる可能性もあるため。そして、当のサンジェルマンはまさにアイテムの面々のところへ向かっている最中。

上条当麻の説得をきちんと理解しながらも、浜面仕上は別の答えを出します。

浜面「それじゃあ、駄目なんだ。どけ、あいつらを守る方法がないのなら。アンタが間違っているとは言わない。きっと、アンタの予言通りに俺はやられるんだろう。それでもあいつらだけは、確実に逃がす。アンタはその無様な敗北を観察して、あのクソ野郎の突破口でも見つけてくれ」

浜面、カッコいいよなぁ~。

上条当麻の言う通り、自分が行ったところで何が変わるわけでもない、多分何も出来ずに死ぬんだろうと確信したうえで、それでも自分の大切な人のために当事者であろうとする。たとえ一方通行のような学園都市第1位でなくても、上条当麻のようにレベルに反映されないが全ての異能の力を消し去る能力を持っていない、本当に純粋な無能力者(レベル0)だしても。

浜面「無謀でも愚かでも何でも良いよ。俺はたとえあいつらを敵に回してでも、あいつらのために動きたいんだ。それだけなんだよ」

上条「……、俺もそうだったよ」

この辺の件は今までの物語をフラッシュバックさせてる熱い会話でした。

上条当麻にしても先のオティヌス戦で経験した、上条当麻vs世界の全て(新訳10巻)のような既視感があったように感じます。

結局この闘いは運搬着(パワーリフター)を纏っていた浜面が上条を倒して先に進みます。主人公だけど異能の力以外には体術でどうにかするしかない上条にとっては相性の悪い相手でしたね。その辺の設定の妙もやはり本作の魅力の1つだと思います。

葛藤するレベル0

モニター越しに加納神華とサンジェルマンの会話を聞いていた上条当麻と浜面仕上。
フレンダが死んでしまった事件のことをサンジェルマンは加納神華に伝えます。何故死んでしまったのかを。

「そのお話には、上条当麻がいなかった」

この言葉で上条当麻に敵対心を持つ加納神華、そして憤る浜面仕上。
元々フレンダのことを知らなかった上条当麻がその窮地を救えるはずもない。それなのにただそれだけのことで世界が変わるなら、自分が奮闘してきたことは何だったんだ、と。

そして間違った形で復讐を遂げようとする加納神華を、まさにその対象である上条当麻が助けにいこうとしていることに気づいた浜面は、先ほどまで憤っていたばかりの言葉が何故信憑性を帯びているのかを理解します。

「(……100%わがままを貫くっつって、その中身がみんなの笑顔を守りたいだなんて、そんなもんそれこそマジモンのヒーローじゃねぇか)」

勿論、あのお話に上条当麻がいなかったからフレンダは死んだわけではない。いやもしいたなら助かった可能性はあるけども、そもそもの原因はそこではない。

それでもあの場に上条当麻がいたならば、あるいは…と思う人がいても不思議じゃない、そんなヒーロー像に写ってしまう上条当麻という男を浜面は理解します。

浜面ドン引きパート

そう理解したのも束の間、加納神華を止めるべく具体案を聞いたところ、上条当麻は言います。

「加納神華の原動力は復讐心であり、それを満たせば止まる。復讐心とは自分のことなのだから気の済むまで殴られればいいだけ。打たれ強さならそこそこ自信がある」

そう、浜面ドン引きである。。。

という冗談はさておき、他の全ての犠牲を抑えるために自分だけは駒として扱う上条の提案に浜面は躊躇します。

変わる立場

物語は進み、ダイヤノイドには人工重力制御装置ごあることが判明します。それは暴走してしまうと地球と月が握り拳くらいのサイズになってしまうほどヤバイもの。2人が役割分担する必要が出てきます。

先の通り、加納神華の元に行く予定の上条当麻。自分だけを駒として扱って作戦を決めたはずが、誤算がありました。

「なあ、フレンダ=セイヴェルンが死んだ時、そこに立っていたヤツの名前を知っているか?」
「俺だよ。俺が間に合わなかったから、フレンダは死んじまったんだ」

本当に駒として動くべきなのは自分だと言う浜面。

立場は逆転。浜面は上条を残し加納神華の元へと行ってしまいます。

…やっぱ浜面、カッコいいよなぁ~

フレンダが死んだ時、自分も自分なりに頑張った。上条当麻がいなかったから死んだわけじゃない。確かにあのお話には上条当麻はいなかった。でもあのお話には浜面仕上はいた。結果的に間に合わずにフレンダは死ぬこととなってしまったけれど、それならば加納神華が上条当麻に復讐をするのはお門違い。助けられなかったのは俺の責任だ。
さすがヒーローの1人。加えてレベル0で何の特別な力を持たないヒーローだからこそ、理不尽なことを見逃せない。上条当麻の理論なら、本当に駒になるのは自分で、復讐心を受け止めるのも自分だ、と考え行動する。

いやぁ…

浜面の株爆上げでしたわ

全体的な感想

というわけで、本筋であるサンジェルマンとの対決や、その後のアレイスターや木原加群、魔神たちなどのお話やフレンダの本質はそっちのけで2人のヒーローにフォーカスしてレビューしました。

そして物語は従来通り、学園都市と魔神たち、イギリス清教含む魔術師たちへのパートへ移りそうな気配を漂わせながら次回へ続きます。

それにしてもあとがきで鎌池先生が言われている、はいむらさんに「フレンダは初見で即死キャラだと看破されないように徹底的に可愛らしくしてください」という内容。フレンダは私も初見から好きなキャラクターだったので、、やられました←

そんなこんなである程度時間も作れるようになってきたので、溜まっているとあるシリーズ、どんどん読んでレビューしていこうと思います。

15cmのオティヌスさん可愛い